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平成27年度施政方針

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 平成27年三宅村議会第1回定例会の開会に当たりまして、村政の方針を申し述べ、議員の皆さま並びに村民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 昨年12月に実施された衆議院選挙では自・公連立与党が圧勝し、第3次安倍内閣が発足しました。アベノミクスがもたらした最大の効果は、デフレからの脱却と株高により大手企業の収益が改善し、就業者数は増加して完全失業率は低下、賃上げ率が高水準を記録するなど、雇用・所得環境の改善も進みました。また、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた準備が始動するなど、日本経済にも明るい兆しが見えてきました。
 しかしながら、イスラム国問題をはじめとする世界情勢は依然緊迫し、国内では小笠原諸島で中国漁船の違法操業という事態が発生するなど、我々三宅島民にとっても大きな不安を抱かせるものでした。

 一方、村内に目を向けますと、火山ガスの放出は帰島時に比べその量は激減したもののいまだ続いており、島内産業の疲弊、定住人口の減少、後継者不足などが復興の大きな足かせとなっています。しかしながら、昨年4月から新中央航空株式会社による調布飛行場〜三宅島間、1日3便の航空路線が就航し、心配した火山ガスの影響もほとんど受けることなく、約9割の安定した就航率が保たれ計画的な利用が可能となりました。これにより、朝獲れの鮮魚を調布市や小金井市などの飲食店に届けることも可能となり、多摩地域との新たな交流も生まれています。さらに、6月より東海汽船株式会社「橘丸」が就航し、大手旅行会社のツアーが組まれるなど観光客の増大も期待され、島内の各団体や島民の皆さまの取り組みが実を結びつつあります。

 このような中、平成12年の噴火災害から4年5カ月に及んだ全島避難から帰島して10周年という節目の年を迎えました。私はこれまでも第5次三宅村総合計画の基本理念である「火山とともに生きる、新たな島づくり」と10年後の島の将来像「あなた(ワレ)が笑顔で暮らす島」の実現に向け、さまざまな施策を展開してきましたが、今年2月1日から1年間を帰島10周年記念の年と位置付け、復興の更なる弾みとなるような事業を遂行するとともに、山積する諸課題に対し「焦らず、弛まず」着実に取り組んでいきます。

 それでは、平成27年度の行政課題に対する対応と主要施策について、第5次三宅村総合計画の施策に基づき、申し述べます。

 

@島に誇りと愛着をもつ人づくり

子育てへの支援

 子供家庭支援センターの運営、旧阿古保育園での子育て支援、学童クラブの運営、みやけキッズパス、高校生の通学援助、準要保護児童生徒就学支援など各種制度を引き続き実施し、子育て支援の充実を図るとともに旧阿古保育園の広場を解放し、親子で安心して遊べる場所を提供します。

魅力ある学校づくり

 昨年、小・中学校に整備したタブレット端末の活用を推進していくため、ICT環境を更に整備し、児童・生徒一人一人に応じた、きめ細かく分りやすい授業を展開して学力向上を図るとともに、情報活用能力の向上を進めます。また、島への誇りと豊かな人格を育むため、島内の外部講師などを活用した郷土学習を実施するとともに、ますます国際化する社会に対応していくため、外国人補助教師の派遣を引き続き行います。このほか、スクールバス2台を更新し、児童・生徒の安全を確保します。

 

A島の文化を発信する生きがいづくり

多様な学習機会の支援

 現存する貴重な郷土資料を電子化し、閲覧を容易にすることで郷土理解を深めるとともに、先人たちが残した歴史と文化を次世代へと継承していきます。また、各史跡の維持管理や三宅島古文書調査整理を引き続き行い、(仮称)多目的施設を活用した島内文化活動の保護・拡充を図ります。さらに、芸能保存会、三宅島体育協会への補助や離島交流野球大会の参加などを引き続き実施し、子供たちに多くの試合を経験させるとともに、他地域との交流を通して社会性や協調性の向上を図ります。

 

B支え合いコミュニティーづくり

地域支え合いの支援

 地域見守り事業、高齢者配食サービス、紙おむつ等助成、心身障害者タクシー料金補助を引き続き行い、高齢者や障害者などが安心して暮らせる地域づくりを目指します。併せて、社会福祉協議会など福祉関連団体に補助を行い、地域福祉の推進を目的とした福祉サービスの充実を図ります。

健康づくりへの支援

 母子保健事業、健康増進事業による健康診断や各種がん検診、歯科保健事業を行い、健康づくりや生活習慣病の予防を図り医療費を抑制するとともに、国民健康保険や介護保険、後期高齢者医療制度に繰り出しを行い制度の安定運営に努めます。さらに、中央診療所の人工透析や専門診療、訪問診療などを引き続き実施するとともに、医療環境の整備やスタッフの確保など、一次医療機関としての充実を図ります。

 

C快適な暮らしづくり

道路の整備

 各路線の舗装・安全施設の維持管理をはじめ、村道「伊豆海岸線」「今崎線」「阿古幹線」、農道「薄木1号線」の改修を行います。また、村道「大久保・橋辺線」「釜方1号線」の排水整備や海岸部保護整備を行います。

快適な居住環境づくり

 防水や外壁の改修工事により村営住宅の長寿命化を図ります。

快適な生活環境づくり

 ごみ・し尿の収集、クリーンセンターと汚泥再生処理センターの管理運営を行い廃棄物の適正処理を図るとともに、合併処理浄化槽設置補助を引き続き実施し、生活排水対策を推進します。また、水道施設の効率的な管理を図りながら安定した給水体制を確保します。また、火葬場は施設の適正管理に努めるとともに、新たな火葬場の整備に向け、三宅村火葬場整備検討委員会からの意見を踏まえ建設計画を推進します。

情報基盤の整備

 IP告知端末の新たな利活用の推進を図るとともに、引き続き島内公共施設にWi‐Fi(ワイファイ)フリースポットを順次整備するなど、災害時の情報通信機能の確保や観光客などへの情報通信サービスを提供します。

D災害に強い島づくり

防災体制の構築

 二酸化硫黄濃度常時観測などの火山ガス対策を引き続き行うとともに、今後の観光資源調査の一環として、雄山周辺における二酸化硫黄濃度の測定を継続して実施します。さらに、かねてからの計画の通り消防無線のデジタル化を実施します。また、昨年、全国消防操法大会に参加した経験を生かし、消防団の錬度と意識のさらなる向上を図るとともに、今後想定される東南海地震や元禄型関東地震への備えとして、昨年、台風の影響で中止となった東京都との総合防災訓練を改めて実施し、関係機関および住民の意識、防災力の向上に努めます。

E自然と共生した産業基盤づくり

地域特性を生かした農林業の振興

 農業者に対する各種補助を行うとともに、農産物PR、三宅島産業祭、笠地ストックマネジメント事業などを実施し、三宅島農業の振興を図ります。また、緑化対策植栽事業などを引き続き行い被災した森林の再生に努めていきます。

地域特性を生かした水産業の振興

 島しょ漁業振興施設整備事業による燃油供給施設の整備や冷蔵コンテナを整備し、三宅島漁業の振興を図ります。さらに、水産観光ふれあい事業として、定置網やトコロテン作り体験など観光とも連携し、島内産業の振興を図ります。また、高齢化の進む農漁業者の後継者対策として、引き続き後継者育成事業を実施し、農漁業への就業希望者を短期・長期研修という形で島内へ受け入れ、担い手の確保を行います。

地域特性を生かした観光業の振興

 オートバイレースなどを引き続き実施するほか、火山観光の一層の推進を図るため遊歩道整備を東京都に引き続き要望し、今後は火口周辺への立ち入りができるよう東京都の支援を得ながら積極的に取り組みます。また、ふるさと体験ビレッジなど観光施設の適切な維持管理を行うととともに、レクリエーションセンターのクライミングウォール設備を拡充し、利用率および利便性向上を図ります。さらに、火山観光の推進とともに、「火山との共生」をキーワードに、各団体間の連携を強化した地域振興や人材育成などの効果も期待できる日本ジオパークへの登録を目指します。

地域に根差した商工業の振興

 島の商工業振興の中核を担う商工会、マリンスコーレ21への補助、中小企業利子補給など島内商工業への支援を実施します。

 

F島づくりの推進のために

行政の健全運営と職員の資質向上
 人事評価制度の運用や行政改革を引き続き実施するとともに、職員の自主性や発想力、提案力の向上を目標とした視察研修を実施するなど、将来的に三宅村を支えていく職員の育成に取り組んでいきます。
財政の健全運営
 財政運営の充実強化を図るとともに、引き続き総合徴収を実施して未収債権の確保に努め、徴収率を向上させて財政基盤の充実を図ります。歳出面では人件費・物件費、補助費などの経常的な経費はもとより、投資的事業についても機能品質を維持しつつコスト縮減に努めます。また、各特別会計繰出金についても独立採算の原則にのっとり、受益者負担の観点から料金の見直しも含め、一般会計繰出金を縮小するよう努力します。
 
 その他、昨年度に引き続き、ふれあい交流事業を実施し、都市住民との交流事業を推進し定住化の促進を図るとともに、将来を担う若者による「村おこし推進委員会」の活動を通じて、本村の現状を踏まえた課題などに対しさまざまな取り組みを行います。また、帰島10周年事業として帰島10周年記念式典や村民憲章の制定、マリンスコーレ21フェスティバルの拡充や観光客誘致事業、コンサートやスポーツイベントなどを実施します。
 
 以上、私が目指すところの行政課題に対する対応と主要施策です。平成27年度は消防のデジタル化にかかる予算が大変大きくなりますが、「ワレが笑顔で暮らす島」の実現を目指し、最少の予算で最高のサービスが実施できるよう職員一丸となって取り組んでいきます。
 平成27年度の予算は、一般会計予算が41億1274万4千円、国民健康保険(事業勘定)特別会計が4億8089万8千円、国民健康保険(直営診療施設勘定)特別会計が3億7537万円4千円、介護保険(保険事業勘定)特別会計が3億672万円4千円、簡易水道特別会計が1億9878万8千円、後期高齢者医療特別会計が7979万2千円、旅客自動車運送事業会計が1億1298万9千円、7会計合わせて56億6730万9千円となりました。
 しかし、これらの事業を確実に実施していくためには、国や都の補助事業を積極的に活用することは勿論のこと、自己財源の安定確保が必要不可欠です。平成27年度も村税、使用料、貸付金などの自己財源について強い意志をもって確保にあたる所存です。

 最後となりましたが、これからの三宅島の復興・振興は行政のみで成し得るものではなく、議員の皆さま、村民の皆さまとの強い連携が必要不可欠となります。議員各位をはじめ、村民の皆さまの変わらぬご理解とご協力をお願いします。


東京都三宅村長 櫻 田 昭 正